ptfe表面改質技術

PTFE表面改質

PTFEの表面を改質する処理装置の概念図

ptfe表面改質概念図

処理装置は、真空チャンバ中にファインプラズマガン(FPG Fine Plasma Gun)があり、保持台に乗ったPTFEの表面に向かってFPGよって発生したイオンとラジカルが照射される構成になっている。イオンとラジカルを発生させるための気体がガス導入部から供給され、暗放電になる0.3Pa以下の環境でコロナ放電を実現している。FPGに供給する電源に加えて、PTFEシートを保持している側にも電圧印可できるように電源を備えている。表面改質は表面を加工する工程と、加工した表面にヒドロキシル基を付与することで親水性にする工程の二つにわかれている。

ptfe表面改質概念図

表面改質処理装置を使って、PTFEの表面を加工した表面をSEM(走査型電子顕微鏡)観察した。処理前が左端、処理が進むと右端のように変化する。工程が進むと、全面一様に加工が進み、横に伸びたヒダ状が形成され、ピール強度が出る形状となる。

ptfe表面改質概念図

表面改質した表面の水接触角を測定した。A4サイズのシート内を15点計測したところ、すべての点で5度以下を達成する。照射条件を多少振っても、10度以下になる。

ptfe表面改質概念図

表面改質することで、フッ素と炭素が半分に減り、酸素が増える。結合エネルギー(Binding Energy)が290eV付近を評価すると、表面改質することで291eVのCFと292eVのCF2のピークが小さくなり、PTFEのCF2結合が減少する。同時に、C-C、C-O、C=O、COOといった結合が増加する。表面改質できていることがわかる。


PTFE表面と銅との密着性

ptfe表面改質概念図

 表面改質したPTFEシートに電子基板で行われている通常の銅の鍍金工程(脱脂処理、無電解鍍金処理、電解鍍金処理)と同じ工程を行う。銅膜と基材のPTFEとの密着度(ピール強度)は、鍍金厚35μmの条件で0.8N/mmの密着度が得られる。試験幅は5mm、試験速度は50mm/minである。

伝送損失の評価

ptfe表面改質概念図

基材の厚さ0.8mmに銅鍍金で35μm付けた伝送基板を製作し、10GHzまでの伝送損失の評価したところ、10GHzにおける伝送損失は-6dB/mであった。3枚の基板を製作したが、3枚ともほぼ同じ値である。