耐震設計
固有振動数とは
耐震設計を行う上で、重要なのが固有振動数です。固有振動数とは、物体が外部からの力を受けずに自然に振動する際の振動数です。この固有振動数が外部からの振動数と一致すると、共振が発生し、非常に大きな振動が生じることがあります。共振は、構造物や機械の設計において重要な考慮事項です。
機械設計においては装置の固有振動数を高くすることは剛性が大きいことを意味します。対地震対策また測定器を載せるテーブルの振動低減においては、固有振動数を計算して構造を設計することが必要になります。原子力関係の構造物においては指定の固有振動数以下になる設計が要求されています。
固有振動数の計算例
レーザー光を集光や偏光する真空チャンバ内には、光学機器の振れを小さくするため、ブレッドボード(テーブル)が設置され、このブレッドボード上にミラーなどの光学機器が配置されます。
弊社ではブレッドボード(テーブル)及び支持柱に光学機器類の重量を荷重として加え、振動解析を行い、計画している固有振動になるようにブレッドボード(テーブル)及び、支持柱の構造設計を行いました。
解析モデル |
荷重条件として、テーブルの自重に加え、テーブルに搭載される各光学機器の重量荷重として加えております。 ・紫色、橙色:100kg ・桃色、緑色:60kg ・黄色、茶色:50kg ・黄緑色:40kg ・濃緑色:20kg |
変位(Z方向) (最大たわみ量:0.0120mm) |
固有振動数解析 (固有振動数:108Hz(1次)) |
真空チャンバーにブレッドボードを設置した状態 |